タカラベルモントグループは、2014年2月21日(金)、Takara Business Creation Awards 2013(TBCA2013)を開催。社内・社外の審査員により、2013年1月〜12月の設計・施工案件の中から、特に優れたものが選出されました。
今回のTB Spiritsでは、TBCA2013でサロンデザインクリエーション優秀賞を受賞したタカラスペースデザイン(株)デザイナー 小林昌平さんと、受賞案件「diptych」をご紹介します。
TBCA2013でサロンデザインクリエーション優秀賞を受賞したタカラスペースデザイン(株)空間デザイナーの小林昌平さん。空間設計はデザイン性だけでなく、機能性や利便性そして時代性などを考慮してその店舗のオリジナリティを表現することが重要だと語る、空間設計に携わる若き匠にお話をお聞きしました。
いかにも動物がカットされているかのようなユニークな発想で優秀賞を受賞
私はタカラスペースデザインに入社して今年で5年目を迎えます。今回、滋賀県の美容室の「diptych」(ディプティック)様の設計を担当させていただき、それがTakara Business Creation Awards 2013で優秀賞を受賞することができました。以前はデンタルクリニック部門で優秀賞やチャレンジ賞を受賞しましたが、今回は念願が叶って初の理美容サロン部門での受賞だったので大変嬉しく思いました。
このサロンはオーナー様のご意向で、「ギャラリー空間」と「アトリエ空間」という構成をメインに二面性を表現しています。ギャラリー空間はお客様を招くエントランスに面した通路のようにレイアウト。壁面には動物たちの絵画をディスプレイし、その裏にアトリエ空間としてセット面を配置しています。接客中は壁面の下からはお客様の足下が見える構造になっており、それが動物たちがカットをされているかのように見えるユニークな設計です。
ギャラリーに飾る絵画は道行く人に対してのPR効果につながると考えこのようなアイディアが浮かびました。実は動物の絵は、私の幼なじみに制作を依頼したんです。照れくさいながらも、お互いの成長を確認することができ、面白かったですよ。彼に頼んでよかったです。余計な力が抜けたこともいいデザインができた要因かもしれません。店内は時間が経過したアトリエのような空気感を演出しています。セット面は3面ですが、これもお客様がゆったりと施術を受けられるようにというオーナー様の配慮によるもので、完成した時は本当に喜んでいただきました。
若手でも第一線で活躍できる職場環境と
それを支える組織としての知識量
タカラスペースデザイン(株)は、主に理美容室・エステサロン・ネイルサロン・デンタルクリニック・医療等の設計・施工を専門に行っている会社です。
タカラスペースデザインの特長は、私のような若手でも第一線で活躍できるというところです。例えば、職人の世界では何年も下積み時代を経験し、やっと仕事を任されるというケースが多いと思います。でも、当社は若いうちから一人ひとりが店舗設計を担当させてもらえるのでやりがいがあるし、その反面で責任も重大ですから常に緊張感を持って仕事に取り組んでいます。周りには尊敬できる先輩やサポートしてくれる同僚が大勢いますから、時にはアドバイスをもらったりして大いに刺激を受けながら仕事をしています。
また、当社は理美容室・エステサロン・ネイルサロン・歯科・クリニック等を専門に携わっているので、機能性や空間演出に関する経験値が高いのが特長だと思います。専門的な知識を機能面に盛り込むだけでなく、デザインとして表現するノウハウを持っています。それが、サロンの個性として発揮されていくんです。経験の数も豊富ですが、同様にデザイナーの数も豊富。全国に専門知識を持った経験豊富なデザイナーが100人以上もいます。そこがお客様に自信を持って誇れる強みですね。それだけの知識量があるからこそ、若いデザイナーも思い切り力を発揮出来るのだと思います。
何か1つでも特長的な魅せ場を作る。それが私の店舗設計でのこだわり
今まで私がこの仕事をやっていて嬉しかったのは、学生時代から読んでいた「商店建築」という雑誌に店舗が紹介された時です。また、自分の納得できる仕事ができた時、さらにその結果が伴って評価を受けた時はやっててよかったなと実感します。でもやはり一番嬉しいのは、自分の手がけたサロンが完成し、オーナーやサロンの皆様に喜んでいただいた時。そして、そのサロンが繁盛していただくとさらに嬉しいですね。
私の仕事上でのこだわりは、やはり人を感動させる店舗を設計することです。今回のような少し変わったアイディアで喜ばせたり、光の演出で感動を与えたりするなど、何か1つでもお店の個性を伝えることを心がけています。難しいのは、いいアイディアが浮かんでもオーナー様に納得していただかないと意味が無いことです。プレゼンテーションにおける言葉の選び方や、パースなどの視覚的な資料には、ひとつひとつ気を遣うようにしています。
自分がデザインした空間が、様々な打ち合わせを経て工事が進み、実際に店舗になっていく過程を見ていくと、自分が手掛けた仕事としてどんどん愛着が湧いてきます。そして、サロンが完成した時はそこで1人でお酒を飲みたい気分になりますよ(笑)。そんな達成感に浸るのが心地よくもありますが、次の仕事に向かうためにスイッチを切り替えることも大切です。今後も、繁盛できる店舗をデザインし、お客様のお役に立てる仕事をしていきたいです。その為にも、常にアンテナを張り、私のアイディアでサロンのオリジナリティを表現できるよう頑張ります。出店予定の方、改装をお考えの方など、サロン空間でお悩みの方、是非一度ご相談ください!