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高橋淳哉さん/hair salon TAKAHASHI

■全国理容技術競技大会優勝者(大阪)/2


2代目の長男でありながら、大学進学後にサラリーマンの道を歩んだ。しかし、5年後には、家業の理容室を継ぐ。技術の向上を目指すためにコンテストに出場するも、10年のハンデにショックを受ける。その後、研究団体に所属しながら研鑽に励み、ついに全国大会優勝の栄冠を勝ち取った。

ライター 前田正明 | カメラ 好川桃子 | 配信日 2008.3.13

大卒で一般企業に入社した後に家業を継ぐ

子供の頃から家業が理容室だったので、一般的なサラリーマンの世界に強い憧れを抱いていました。いずれ家業を継がなければいけないかなぁという思いはありましたが、積極的に進む気にはなれず、将来について考える時間を求めて、大学に進学しました。大学卒業時はちょうどバブル全盛期で、超売り手市場だったんです。ですから、理容師になろうとは思いませんでしたね。でも、両親には、お客様として多数来店されていたサラリーマンを経験しておけば、いずれお客様の気持ちが理解できて将来的に役に立つだろうと説得し、一般企業に就職しました。 その会社で勤務したのは5年間。体調を崩し、考える時間を持てた事で、家業を継ぐ決意をしました。退職を決意した時は、会社から引き止めを受けましたが、すでに家業を継ぐ意思が固まっていたので後悔はしなかったですね。その後は、実家のサロンに入店し、理容師としての道を歩みました。当然、私には約10年のハンデキャップがあります。例えば、講習会に参加すると、同世代の人は仕事ができる人ばかりで、業界内でも顔が広い訳です。ところが、私は20代前半の人と変わらないんですね。そこにギャップを感じ、それを埋めるために、かなりの努力をしました。

コンテスト出場で10年のハンデを痛感する

最初は、ある程度できるだろうと甘く考えていましたが、思うように仕事ができなかったのでかなり苦労しました。少し自信を持てたのは3年目くらいですね。今では、理容師になって11年目、コンテストに出場して約10年が経ちます。競技志向になったのは、やはり競技会出場の経験者でもある父の勧めです。最初に出場した種目はクラシカルバックで、準備期間がわずか1ヶ月。 成績がいいのは若い人ばかりで作品も上手い。対して、私はまったく見当違いの作品でショックでした(笑)。ウィッグの仕込みすら知らない状態でしたから、差は歴然でした。でも、もう1つ出場したカットの競技で、ある先生から『カットの仕方が上手だったよ』と言われましてね。褒められるとうれしくなり、生来の負けず嫌いでもっと上手くなりたいという気持ちから、コンテストには出続けました。サロンワークだけでは、なかなか技術的に向上しないですからね。

全国大会優勝そして家族ぐるみのサロンワーク

それから、数年が経ち、昨年の全国理容技術競技大会の第3部で優勝することができました。実は、全国大会は2度目の経験で、前年の成績は準優勝だったんです。今では、その先生が褒めてくれたひと言が、大きな影響を与えてくれたと思っています。それ以外にも、将星会という研究団体に所属し多くの先生方から指導をしていただきました。この団体は厳しいことで有名ですが、技術的なことだけでなく理容師としてのあり方や精神的な部分までを真剣に教えていただきましたから、自分のためにいい経験となっています。 今はサロンワークに専念し、両親と一緒に家族ぐるみで仕事をしています。家族だと、気兼ねなく仕事に専念できるいい部分がありますが、甘えが生じてけじめがつかないこともあります。ただ、父は師匠でもあるので、サロンワークでは一線を画しています。それが、家族円満にお店を運営してくコツなんでしょうか。でも、これから新しい展開をスタートさせる場合、私が先頭に立たないといけないので、自然に切り替えができればいいですね。

オシャレ志向の年配男性に新しい提案をしていきたい

現在、来店客は平均的な年齢層で、主婦の方や学生さん、そしてサラリーマンや年配の方など、時間的に分かれて来店されています。形態的には、ファミリーサロンとして展開しているので、幅広い方々に好評をいただいています。私個人的には、20代後半からの男性客をメインに、ちょっとオシャレをしたいという方に新しい提案ができるサロンにしたいですね。 実は、そんなオシャレ志向の年配男性が大勢いるんです。年齢を重ねると髪質も変わってきますから、それをカバーできるメニュー展開も充実させていきたいです。それと将来的には、もっと人を増やして多店舗展開もできたらいいですね。そんないいイメージで、この理容業界全体がもっと盛り上がっていけばいいと思います。そのためにできることなら、どんなことでもお手伝いしたいと考えています。まずはサロンで自分にできる事として、「心なくして技術にあらず」を胸に、お客様の立場で考え、行動するサロンワークを実践して参りたいと思います。

大阪府出身。高校卒業後に大学に進学。同時に、通信課程で大阪中央理容美容専門学校を卒業。大学卒業後には、一般企業に就職し5年間勤務。その後、父が経営する『hair salon TAKAHASHI』に入店。昨年の第59回全国理容技術競技大会第3部で優勝。現在はサロンワークをメインに、大阪の研究団体の将星会に所属し、大理生高槻支部の講師を兼任。後進の指導も行っている。

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