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古賀正徳さん/ARRTY@ARRTY代表

当初の3年間は鬼の経営者に徹して、スタッフのモチベーションを高めることに専念した。そして、最高売上げが年々飛躍する。しかし、それだけがすべてなのだろうか。そう疑問に感じた古賀さんが行き着いた結論は、『人生を誰と生きていくかに最大の価値がある』ということだった。

ライター 前田正明 | カメラ 好川桃子 | 配信日 2008.1.10

スタッフと5カ年計画を約束した『夢合宿』

でも、当初は16人のお客様が来られたら、スタッフが『忙しい』って言うわけです。私はビックリして、『16人なんて1人でこなせる人数だろ』って。それくらい、意識改革が必要だと思って、最初の3年はワンマンで鬼みたいな経営者に徹しましたね。その後、96年に今の取締役のスタッフたちが入社してきた頃、『この子たちと一緒に人生を歩んでいきたいな』って思うようになったんです。それまで最高で800万円だった売上げが、彼らが入社した後に最高で1000万円を記録しました。800万円になった時はすごく嬉しくて、ところが1000万円に達した時は『だからどうなんだろう』って思ったんです。仮に1500万円に達しても、俺たちがやりたいことは何なんだろうと。それよりも、人生を誰と生きていくかに最大の価値があると思うようになったんです。それから99年に合宿を行って『5カ年計画』を立てて、会社が進む道を決めました。それが、『夢合宿』です。

各商圏が交差するように戦略を立てた出店計画

私は経営のことに関して何も分かってなかったので、利益のことを追求するよりはスタッフたちと幸せになるにはどうすべきかを考えました。そのために、1店舗では無理だから、支店を増やそうと頑張りました。つまり、店舗出店のための5カ年計画だったんです。2004年までに本店を含めて4店舗にして社会保険にも加入するといった計画で、それを達成しました。でも、いろんな方の協力を得たり、タイミングがよかったりと、たまたま運がよかっただけだと思っています。4つの支店はすべて商圏が交差する立地条件を選んで出店しました。それが、全体的にひし形を形成するような形になっているんです。つまり、点と点を結んで線にし、さらに面を作っていく出店計画です。お客様に対しては、特別なことをしていません。当たり前のことを一生懸命させていただいてるだけです。あらゆる世代のお客様からご支持をいただいております。

美容師は想像つかないところで感動がある職業

私は美容室で、目に見える分野と見えない分野の両方を大切にしています。見える部分は、技術やデザインなど必要不可欠な要素です。これに対して努力しているスタッフを大いに評価しています。逆に見えない分野とは、価値観やフィロソフィー(哲学)といった考える部分で、それがいかにお客様に伝わるかが大事だと思っています。今後は、出店に関して直営店にして展開するのか、それとも今まで頑張ってくれたスタッフにのれん分けをするのかを検討中です。ただし、自分たちのスタンスは崩さないように進んでいきたいと思います。医者は人体の一部を切って、弁護士は人の心に入り込み、そして美容師は髪を切って感謝されます。さらに美容師は、我々の想像つかないところで感動があり、またお客様にも喜んでいただける。そんな職業は他にはないと思います。自分がやろうと頑張れば、必ず叶えられる職業ですから、若い人やこれから美容師を目指す人には頑張ってほしいですね。

福岡県出身。株式会社ネオ・アーデント代表取締役。高津理容美容専門学校卒業後、大阪のメゾンドボーテに9年間勤務。その後、福岡に戻りアーティアーティを出店。現在は福岡市に長丘本店を拠点として、大橋店、薬院店の3店舗、さらに郊外に、那珂川店を出店し合計4店舗を展開している。大阪時代から定評のある人材育成に力を注ぎ、地域密着型サロンとして全店とも幅広い客層から支持を得ている。

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