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漫画やアニメとビューティをミックス。世界中から反響があった

漫画やアニメからインスパイアされて作った作品が世界中で反響を呼びました。感想をお聞かせください。

僕は好きな漫画家やイラストレーターの画集を見るのが大好きで、家にもたくさんあります。

日本に限らず海外の方のものも多いですね。結構、細かい表現をしているものが好きなのかもしれません。

2013年、大好きな漫画やアニメからインスパイアされてビューティとミックスさせてみようと思い、表現してみたことは大きな経験になりました。

漫画のコマのカット割りやアングルは頭の中に残っていたので、モデルさんのポージングなどに生かすことができたと思います。

作ること自体よりも、モデルさんに漫画の世界観を理解してもらうことが大変でした。
僕だけではなく、モデル、ファッションスタイリスト、フォトグラファー、など関わってくれた方々にどれだけ気持ちよくプロとしての仕事をしていただけるかという環境づくりが本当に大切だと思いました。

うれしいことに、その作品は世界中から反響があり、作品が一人歩きするような感覚に陥りました。
発信する以上は責任感を持って作品作りをし、高いクオリティ保たなければならないと改めて感じましたね。
自分の技術を詰め込みながら、見てくれた人が納得するような説得力のある表現をしておいてよかったなと思います。


海外でも僕の作品を見てくれた人は多いようで、今までは業界内だけで収まっていたことが、その枠を飛び越えていく時代になったのではないでしょうか。
一つひとつの作品にしっかり思いを込めてクオリティの高い作品を発表することは、とても大切なことだと思います。

アジア風、日本人風のテイストを入れ込んで世界を意識

作品を発表する時は、世界を意識していますか?

最近は特に世界をより強く意識しています。海外のフォロワーも結構いますので、ただ作品を発信するだけでなく、そこに何かしらのメッセージを込めています。

僕は日本人であり、アジア人というアイデンティティがあるので、アジア風なものを入れることもあります。

他の文化の人たちが「これは真似できないね」と思うような日本人らしいテイストを入れ込むと、他の地域の方の作品と差別化できますから、そこを考えて作品を作っています。

コロナ禍になってから作品作りの数は減っていますが、タイミングを見て作り、発信しています。


アーティストとして、学生と同じ目線で業界を盛り上げる新たな校長像を目指して

2016年、SABFAの校長に就任されました。オファーを受けられた理由を教えてください。

SABFA卒業生で校長に就任したのは僕が初めてだったと思いますが、2019年までの4年間、校長を務めさせていただきました。

当時、アーティストとしてだけでなくマネージメント業にも携わるということを次のステップとして掲げていたので、ぜひお受けしたいと思ったんです。

いわば「二刀流」に挑むことで自分も成長するでしょうし、プレイヤーでもある僕が校長になることで、次の世代の方が僕の活動を見てSABFAを目指していただけたらという思いがありました。


普通、校長先生といえば年齢もかなり上の方で、一線を退いて後進の育成に専念し、机にドンと座っているイメージだと思いますが、僕はそうではなくて、自らも発信しながら学生と同じ目線で業界を盛り上げている、そんな校長像をお見せしたいと思ったんです。

とはいえ、やり始めてみるとかなり大変でした。
当時は海外出張も頻繁にありましたし、様々な仕事をさせていただいていましたから、1年先までスケジュールが見事に埋まっている状態で、かなり無理をしていたと思います。


個性はそれぞれ。その人に相応しい可能性の扉を開いてあげることが大切

校長として過ごした中で、得たもの、感じたことは何ですか?

刺激を学生たちに与えつつ、僕自身も学生たちに刺激を与える、そんな日々でした。

校長はプレイングマネージャーとして全力で走っているよ、という姿を見せることはできたと思います。

時間がある時はできるだけ校長室にもいるようにして、「みなさんと一緒にいますよ」ということを伝えようとしていました。初めて経験することばかりでしたが、色々なことにチャレンジしていくことはとてもやりがいがあったと思います。


4年間、色々な学生を見ている中で「どれだけ気づかせてあげられるか」が大切なのだということを実感しました。

手取り足取り教えることも大切ですが、一つゴールがあるとしたら、そこにたどり着くまでの道はたくさんあるよという教え方をしたほうが、その人の選択肢が広がると思ったんです。
道が一つしかないとしたら、僕のコピーでしかなくなりますから、様々な可能性の扉を開いてあげることが本当に大切だと思いました。


コロナ禍にクリエイション魂を幅広い分野で発揮

校長を退任し、コロナ禍となった時はどのように過ごしておられましたか?

校長を退いた時、ちょうどSABFAが新しい校舎に移転するタイミングでしたので、1年間かけて工務店の方たちと打ち合わせを重ね、すべてをゼロから作り上げていったことは新しい経験になりました。

また、クリエイションに集中できる環境になり、様々なアイディアが湧き上がっていたのですが、そのタイミングで色々なオファーをいただいたんです。


SABFAの階下にある資生堂ビューティ・スクエアのビジュアル作成(年6回更新)、ユニクロ銀座店さんのオープン時にアーティストとして参画、ユニクロさんのシャツとコラボする、といった仕事が次々に舞い込み、校長という立場から気持ちを切り替えてさらに走り続けることができました。

コロナ禍だったのでクリエイションが鈍化するかと思いきや、逆にスピードが増し、これまで以上に表現の幅が広がったと思います。


原田 忠(ハラダタダシ)

ビューティークリエーションセンター
資生堂トップヘアメイクアップアーティスト
国内外のコレクションのバックステージや、宣伝広告ヘアメイク、商品開発に携わるなど、幅広く活動している。2004年、2012年、JHAグランプリ受賞、2005年、2006年、2009年にJHA準グランプリ受賞、2008年、JHA芸術賞受賞、他受賞歴多数。2016〜2019年、SABFA校長として後進の育成に尽力。2022年、JHAプロフェッショナル審査員就任。

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