ステータス感を得られるメンズサロンをつくりたい
どのようなメンズサロンを目指したのですか。
大人の男性に向けてメンズ美容を打ち出したい
メンズサロンのターゲット層やコンセプトを教えてください。
このメンズサロンは2席しかないこともあり、福島市内を商圏とするだけで成り立つと考えています。1席あたり月に80人しか対応できないので、スタッフが1人なら80人の顧客を抱えればいいという計算になります。それはそんなにハードルの高いことではないと思います。40代、50代で、老化をちょっと気にしている、ちょっと若く見せたい、そんな男性に来ていただきたいです。先日「kamiken.」に来てくださっている女性のお客様のご主人がメンズサロンに来てくれて、3回分の予約を入れてくださいました。夫婦でご来店いただける場所(メンズサロンの上の階が既存の美容室)にするというのも考えていますし、一度ご来店さえしてもらえれば気に入っていただける自信はあります。まずはここに行きたいと思ってもらえるような発信をしなければいけませんので、チラシや自社のホームページを中心に告知していく予定です。今回のメンズサロンは美肌を軸としたメンズ美容がテーマなので、それもしっかり伝えていきたいです。
スタッフにずっと働いてもらえる「仕組み」
重要だと考えられている「仕組み」とは何でしょうか。
当初、オープンしてから1年以内にハサミを置いて再び経営に専念するという目標でスタートしたのですが、たまたまいい方と出会ってその方にお店を任せることにしたので、2021年1月からはまた経営に専念することになりました。せっかく刻印までしたハサミを新調したのですが、2カ月で終わってしまいました。顧客ゼロからのスタートでも、こういう風に会社の仕組みをつくって採用すれば任せられる、ハサミを置くことができるという姿を見せるには十分すぎる最速の引退でしたね(笑)。ゆくゆくはもう1人採用して2人体制でやっていこうと考えています。仕組みとは、メニューや集客方法などを会社でしっかり決め、構造的にこうすれば売上はこうなる、リピート率はこうなる、というシステムのことです。
スタッフに頼ってもらえる会社にしたい
スタッフにずっと働いてもらえる会社をどう構築していますか。
ハサミを置いて経営と本気で向き合うようになった頃から「安心して頼ってもらえる会社にすれば、スタッフは辞めない」ということに気づいたんです。元々給料を多めに払ったり、他店でうまくいかなかった人に声をかけたりしていたこともありますが、そうすることで、スタッフは安心して会社に頼ってくれるようになり、ずっと働いてくれるのだということが分かりました。実際、うちの会社で辞めるスタッフはほとんどいません。「kamiken.」はそれなりに地域でのブランドや仕組みがありますので、僕自身の考えに共感してくれる人であれば、ある程度活躍してくれます。その反面、自分のこだわりが強すぎる人だと会社の強みに頼ってもらえず、ズレが生じるといった側面もあるのは事実ですね。

鈴木和敏(スズキカズトシ)
1979年、福島県生まれ。都内1店舗、福島県内1店舗を経て2005年、福島市で1人で開業。現在、福島県内に8店舗を展開中。経営コンサルタントとして全国でセミナーを行う他、雑誌等でも活躍中。

kamiken.
完全個別対応、全室半個室または個室で、ケアを中心としたセットメニューを提案し、高単価・高リピート率を実現。2020年にメンズ美容を打ち出したメンズサロンをオープン。