TBMG - この人から学ぶ成功の秘訣! by タカラベルモント

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ワントップ性から逆ピラミッド型への転換

社長になられてから、変化させたことはありますか?

父が社長の時代はワントップ体制で、父のカリスマ性にみんなが惹き付けられて強いチームができていました。でも33歳の僕には今すぐにそれと同じことをやろうとしても無理だし、僕はみんなでサロンをつくっていきたかったので、まずは逆ピラミッド型の組織にしようと取り組みました。たとえば目標作りにしても、以前はトップダウンでしたが、自分たちで目標を作り、自分たちで数字を管理するなど、ボトムアップ型の組織に変えていきました。使用する化粧品やメニューなども本部で決めるのではなく、現場のスタッフが考えるシステムに変えました。僕は社長ですが、SKYファミリーの一人として、スタッフのみんなと一緒にSKYを良くしていきたいので、みんなの意見をよく聞き、可能な範囲で取り入れるようにしています。スタッフからは「先代より距離が近くなった」と言われることが多いです。時代が変わり、若いスタッフが増える中で、僕はスタッフに身近に感じてもらえる存在でありたいと思っているので、いいことだと感じています。思い返すと、社長就任当初、僕はスタッフの前で「機関車方式から新幹線方式に変える」と宣言したんです。機関車は1つのエンジンで全体を走らせますが、新幹線は1つ1つの車両がエンジンを持っている、各店の店長たちがエンジンを持って自分たちでSKYを走らせないとダメだよ、という意味です。ワントップではないことで、時間や手間のかかることもありますが、ひとり1人が責任を持って動くようになり、僕なりに手ごたえを感じています。

技術は当たり前。最高のサービスを提供することが大事

多くの店舗がありますが、サロンづくりのこだわりは何ですか?

全店、コンセプトが異なるのがSKYの特長です。現場のトップがお店の内装を含めサロンづくりに深く携わるので、その時の店長の色が出やすいんです。働く人にとって居心地のいい空間づくりができているのではないでしょうか。半個室や個室を設けることも、40年以上前からすでに取り入れています。今ではそういうサロンも増えていますが、うちは父の代からです。技術はできて当たり前。いかにお客様に心地よい施術ができるかを追求し、サービスやリラクゼーションに重きを置いた店舗展開を軸に経営をしたのが父でした。今もそれを継承しているのですが、なにしろ1店舗1店舗まったく違う店づくりをしていて、使用する商材も異なるので、1つのパターンで展開できないですし、正直コストもかかります。でも、お客様に最高の技術とサービスを提供するために妥協を許さず、SKYの信念を貫いていきたいと思っています。

ビューティシャンが他店にはない品質を維持

SKYの信念はトータルビューティなんですね。

そうですね。それこそがSKYのコンセプトです。その一番の武器が「ビューティシャン」です。髪以外のこと(顔、爪、ボディなど)を全部担当する専門職で、人を美しく癒すスペシャリストです。片手間に顔の手入れをしたり、爪をケアしたりするのではありません。専任スタッフとしてプライドを持って施術することにより、付加価値を高めています。お客様にとっても、髪はスタイリストが、それ以外はビューティシャンが自分に施してくれる体験は、他店では味わえない満足感があると思います。どこにも負けない技術とホスピタリティを持っていることが、他店とのいちばんの違いだと思っています。

英語には苦労したが、唯一無二の技術とサービスが評判に

ハワイにも店舗があるそうですが、出店にあたり大変だったことは何ですか?

ハワイでホテルを経営されている方とのご縁で2016年に出店しました。日本から3名のスタッフが行き、現地採用のスタッフもいます。お客様は9割以上が現地の方です。ハワイは平均してカットが約$15で、シャンプーもシェービングもなし。そういう文化だったところに、うちがmade in Japanの技術と接客でアピールをして展開したところ、大きな反響があったんです。ベーシック(カット、シャンプー)で$45、シェービングがついて$60、さらにマッサージとネイルケアまでついて$75。なので現地の感覚からすると高いはずですが、一度体験するとその良さをわかっていただけるようで、みなさん大喜びしてくれるんです。「あんたはwonderfulだ!」と言ってチップを$50置いていかれる人もいるほど。我々の仕事がハワイで受け入れられ、求められていることを実感しました。今では予約が困難なほどですが、日本から行った3人は当初、英語で苦労しました。ハワイに行くと決まってから日本で勉強していたのですが、いざ行ってみたら全然話せなかったようで。本当によくがんばってくれました。僕も年3〜4回は見に行きますが、店舗を増やすとしてももう1店舗くらいでしょうか。海外ということならNYなどもいいですね。日本の技術やおもてなしの接客を提供したいです。

茂木宏太(モギコウタ)

SKYグループ代表取締役社長。

1990年、株式会社田谷入社。5年半の修業を経て1996年、株式会社スカイ入社。2003年、株式会社スカイ代表取締役社長に就任。伝統を継承する一方、従来の「理容室」「美容室」の枠を超えた独自の新業態開発に取り組んでいる。

SKY

メンズグルーミングサロン&メンズトータルビューティに特化した「ビューレックス」、理容師が行う女性専門のシェービングサロン「ラヴィーチ」、独自のヘッドスパを提供する美容室、忙しいビジネスパーソン向けのコンディショニングサロン「Re:kyu」など、4つの業態で19店舗を展開中。

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