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福田幹男さん/DISPATCH HAIR代表

従来の理容室のイメージを取り払うため、メンズエステ、メンズネイルなどのメニューを導入。若い男性が美容室に流れることを憂い、美容室の上を行くサロン作りを決意した。店舗フロアも拡張して、新たに個室を設ける。コンセプトは『男のトータル美容室』。現代の男性たちに、美意識を植え付けた。

ライター 前田正明 | カメラ 好川桃子 | 配信日 2007.6.7

『なぜ、若い男性が美容室に行くのか』を分析した

この場所での営業は昭和54年からです。当時からインテリアのデザインにはこだわっていました。フロアを2倍に拡張したのは平成17年11月。店内は、リラックスしたムードを大切にしています。ただ営業戦略として、どうすれば理容業界で生き残っていけるかを常に考えていました。例えば、若い男性客は美容室に流れる。年配で定年を迎えられた方は、低料金サロンへ行かれる。そんな状況で、うちのサロンではどのようなお客様をターゲットにするかを考えていました。現在、うちには6〜7人のスタッフがいますから、彼らを中心にどのように攻めるべきなのかと。最初に考えたのは、『なぜ、若い男性が美容室に行くのか』という分析からです。それは、散髪屋さんという昔ながらのイメージが、現代の若い人にはオシャレじゃないと感じられているからなのでしょう。つまり、入りたいと思えるサロンがないということ。ひと言でいえば、かっこ良くないというイメージを持たれているのではと思ったんです。

エステメニューで美容室から若い男性客を取り戻す

そこで、よりカッコいい男性が入りたくなるような理容室を作ろう!!と考えたんです。美容室の上を行くサロンにしようと…。そして、フロアを拡張して内装も変えて、新しいイメージ作りでサロン展開を行いました。その結果、若い男性客やオシャレに関心の高い年配客の来店が増えてきました。サロンのコンセプトも、『男のトータル美容室』として打ち出し、メニューもメンズネイルや脱毛など、他店では味わえないサービスを提供しました。それはヘアだけでなく、メンズエステやスパメニューといった展開です。メンズエステは以前から導入していましたが、フロアを広げたことで個室を2部屋作り、よりリラックスした空間で体験していただくことにしました。それは今流行りの『癒し』であり、そんなリラクセーションが好評を得ました。また、スタッフが若いこともあり、20〜30歳代の客層が増加しましたね。しかも、新規のお客様のほとんどが、美容室を利用していた若い人たちでした。

お客様を驚かせる『意外なサービス』を提供する

新規客で、他の理容室から来られている人はあまりいませんでした。つまり、美容室派の男性を本来の理容のお客様として取り戻した感じなんです。これは、当初の狙いどおりでした。以前、スタッフたちを美容室に行かせてカットしてもらった時に感じたのは、『技術で理容は何1つ負けていない』ということでした。負けている点があるとすれば、今風の演出と接客面だけ。つまり、今の技術にそれらを兼ね備えれば、決して美容室には負けないと確信したんです。そこで、気配りのできる接客と、『サプライズ的なサービス』を提供しよう考えました。その意外なサービスとは、誕生日月に来店された時に行う『キャンドル・サービス』。これはレストランのサービスを参考にしました。中にはテレる人もいますが、他のお客様も見ているので相乗効果があります。そして、お帰りの際にメッセージを入れて写真をプレゼントしています。感動を与えるサービスはないかと考えていた時に、娘がアイデアを出してくれたんです。

愛媛県出身。愛媛県理容美容専門学校(現在の愛媛県美容専門学校)を卒業後、大阪の理容室に勤務。24歳で独立し、兵庫県西宮市にサロンをオープン。その後、昭和54年に移転し、平成17年11月にフロアを拡張する。現在、エステティシャンを務める娘の福田祐子さんや数名のスタッフとともに、新しい形態の理容室を展開する。

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