山田高子さん/ヘア&エステサロンYAMADA | ||
ある美容師の懇親会で聞いた話がきっかけで、本格的にフェイシャルエステに取り組もうと決意した。その後、美容関係の講習会等にも参加。カリスマ美容師ブーム以降の美容技術に感化され、女性理容師として女性をきれいにする意識が高まる。同時に、プロとしての使命も感じ始めた。
ライター 前田正明 | カメラ 更科智子 | 配信日 2011.10.6
ある美容師の言葉がきっかけでエステを本格的に
私が路面店に出店したのは、もっと女性客を増やしたいと考えたからです。女性は年齢を重ねても美に関してどん欲で、カットだけでなくカラーやパーマなどのメニューも注文されます。実は、フェイシャルエステに力を入れようと考えた一番の理由は、ある美容師さんの言葉がきっかけでした。その方は理容店を引き取って新たにサロンをオープンされたそうなんですが、理容椅子の良さに気付いてエステメニューを始めたところ、とても評判が良かったそうです。その方に「理容師さんはあんなにいい椅子を使っているのに、どうしてエステをやらないのかしら。」と言われたんです。その時、「よし、私もやってみよう!負けてたまるか!」という気持ちになり、本格的にエステメニューを始めました。この美容師さんは私にとって恩人なのかもしれません。
新メニューの導入時はサービスすることも必要
私は理容だけでなく美容関係の講習会にも積極的に参加しています。そこで感じるのは、やはり女性のカットに関して今の美容師さんは本当に素晴らしい技術を持っているなということです。カリスマ美容師がブームの頃にACQUAの武道館ライブにも行きましたが、最後に綾小路さんがロングのモデルをショートにカットした時はその技術のスゴさに感動しました。知名度のある美容師さんは大勢いますが、理容業界ではなかなかいませんよね。もっとメディアを使って理容の良さをPRするなど、理容業界全体を宣伝していく必要があると思います。そうしないと、集客どころか後継者がいなくなりますよ。集客に関しては、新しいメニューを導入したら、最初はサービスするくらいの気持ちが必要だと思います。少しでも料金をいただこうと考えたらダメ。まずはサービスで気持ち良さを理解してもらい、それで「これは+1,000円のメニューなんですよ」などと説明すると皆さん喜んでくれて、次に繋がりますよ。うちのお店はこれで男性にもエステを広めましたから。今3人でお店をやっているのですが、男女共にエステメニューの需要が高く、2台あった美顔機では足りなくなり、最近タカラさんのノアージュという最新の美顔機を導入しました。見た目も使いやすさも効果も抜群です。ハンドマッサージはもちろん必要ですが、機械を使用することにより、一層効果が上るんですよ。
プロとしてお客さまをきれいにする義務がある
今、女性理容師として頑張っている方には、結婚して子育てや家庭のことで大変な時期もあるでしょうが、前向きに頑張ってほしいと思います。子育てに関しては、しばらくの間頑張って乗り切れば手が離れて時間的に余裕ができるので、それからいろんなことにトライできると思いますよ。それまでは欲張らずに仕事と子育てに専念してください。私も、フェイシャルエステを導入して女性客や新規のお客さまを獲得できたのが10年前からでしたから。それからでも遅くはないと思います。年齢的なことよりも、気持ちの問題だと思います。だから、女性には頑張ってほしいですね。私は理容師でありながら、女性をきれいにしたいと思って仕事に励んでいます。ポリシーとして、『頭と顔と心をきれいにする』というモットーを掲げています。ここに来店されるということは、きれいになりたいと思って来られるわけですからその願望を叶えてあげたいと考えています。それと、プロとしてお客さまにお答えできる知識も必要ですから、そんな勉強ももっとして、これからも理容を楽しみます!
ヘア&エステサロンYAMADA経営。東京都出身。国際理容美容専門学校卒業。東京都理容生活衛生同業組合前女性部長。父が昭和10年に開業した理容店を継ぐ形で理容師となる。その後、講習会やセミナーに参加して技術等を習得。平成18年に新店舗を現在の場所に新設オープン。以後、女性ならではの発想でフェイシャルエステ等のレディースメニューを導入し女性客の獲得に成功。特に、主婦層に人気を得る。現在は地域密着型の理容店として、男性客6割女性客4割の集客を誇る。
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