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宮村浩気さん/Xel-ha by afloat 代表

経営者という立場において、スタッフとの信頼関係を密にすることが一番難しいと宮村さんは言う。それは、スタッフこそがサロン経営における『大切な財産である』という理由による。以前勤めていたサロンでの男社会に馴染んだ反省から、女性スタッフに対する接し方に気を配ったり、自分と同じように独立を希望するスタッフに対して将来的なフォローを考えるなどの課題もある。経営者になって初めて実感したもの…そんな現在の心情を最後に語っていただいた。

ライター 前田正明 | カメラ 好川桃子 | 配信日 2006.10.9

スタッフは財産であり彼らとの信頼関係を、大切することがサロンの繁栄につながる

独立をした当初は精神的に余裕がなく、ただ頑張るしかないっていう気持ちばかりでした。それは、お店を繁栄させることと、お客様でいっぱいにすることです。それと、信頼できるスタッフたちと一緒に仕事をしたいということを常に考えていました。だから、今いるメンバーはすごくいいスタッフで、私も信頼しています。実はHAIR DIMENSIONの頃は男性スタッフばかりで、女性は受付しかいなかったんですよ。それが、独立をしてからは女性スタッフも採用したのですが、ある日の飲み会で体育会系のノリについて行けずに、次の日に「辞めます」って言われまして…。それから反省して女性スタッフに対する接し方も考え、今ではコミュニケーションが取れるように、女性店長を設けています。当然、美容という職業柄、女性スタッフに頑張ってもらいたいですから…。

スタッフにはオリジナルのブランドを持たせて、組織的な関係を継続できたらいい

基本的に、ワンマン経営はしたくないので、スタッフには私の考えを押し付けるのではなく、彼らの可能性を伸ばしてあげたいと思っています。ただ、独立して6年が経ちますが、なぜいつも新しい問題が起こるのかなっていう悩みはありますね。夜にスタッフから電話がくると、その音に過敏になってストレスがたまって…。「自分も普通の人間なんだな」って思いましたが、スタッフ一人が抜けると本当に厳しいです。いつもギリギリのラインでやってますから。それが、オーナーとしてのつらい部分ですね。それでも将来的には、スタッフたちが独立したブランドを持つようになって、会社組織での関係を築けていけばいいなと考えています。個人で考えは違うだろうし、すでに3人は独立しましたが、会社としてバックアップできる部分はフォローをしてあげたいです。多分、将来的にそんな問題が出てくるでしょう。

美容師である前に人間として成長しながら、美容界にアクションを起こしていくのが理想

そしてafloatに関しては、この美容界においていろんなアクションを起こしていくサロンとして、大きく成長させたいですね。また、成長させなきゃいけないと思います。でも、それは私一人の力では絶対に無理なので、スタッフの力を借りて一緒にやっていきたいです。現在は、サロンワークだけでなく、ヘアメイクの仕事やヘアショー、そしてセミナーもさせていただいてるし、芸能プロダクションもやっているので一般のサロンとは違う部分での展開が可能だと考えています。これも信頼関係が大事だし、自分がそれを感じて歩んできましたから…。今後のサロン展開としては、あまり支店を増やさずに、中身の濃い経営を心がけていきたいと考えています。私もスタッフも、美容師である前に一人の人間として一緒に成長していけたらいいなと思います。それが理想ですね。

株式会社エターナル代表取締役。2000年4月にサロン「afloat」を青山に設立以来、『女性を必ずキレイにする』をモットーに、女心をくすぐるスタイルを常に提案するヘアデザイナーとして活躍。現在は、「afloat-f」「Xel-Ha」の2店舗を運営。その他にも、CM・テレビ・ポスター等でヘアメイクとしても活躍中。

afloat-fhttp://www.afloat.co.jp/Address東京都港区北青山3-8-18ラ・キアラ表参道ビル2FTel03-5778-0087

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