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中井宏昭さん/bianca

コンテストの世界に活路を見い出した後、さらに自分を追求するために可能な限りの出場を果たした。そして、目指すは常に入賞すること。そのために必要な練習を徹底的にこなし、大会ごとの対策や流行の研究も行った。クリエイターとしてさらに向上心がわいた頃、父の希望で実家を受け継ぐ形で独立し出店。新たなスタートを切ることになる。

ライター 前田正明 | カメラ 更科智子 | 配信日 2010.1.7

コンテストの練習を通じて教育のあり方を知った

コンテストに興味を持ち始めてからは、とにかく出場しまくりました。その全てにおいて入賞してやろうという意気込みで、全身全霊を注いでいましたね。それから徐々に賞をいただくことができるようになり、最終的には出場したコンテストほとんどで入賞することができました。そうしているうちに、憧れの有名な美容師さんの方々とお話ができる機会が増えてきて、さらに刺激を受けることになりました。本当に嬉しくて、頑張ろうという気持ちにさらに火がついたのです。それが25才の頃でした。コンテストで結果が出せるようになると、今度はサロンのスタッフたちが技術を教えて欲しいと言ってくれるようになり、それなら一緒に入賞しようということでお互いにモチベーションが上がっていきました。その時、人を育てるとはこういうことなんだなと初めて実感しました。その後、何人も一緒に練習するスタッフが増えてきて、もっと教えたいと気持ちになりました。

入賞を重ねた結果がサロンワークにも反映された

コンテストに関して、やはり継続して出場することが重要だと私は考えています。数回出てすぐ入賞することがあるかもしれませんが、常に賞を取り続けるには本当の実力が必要だからです。大会によってテーマや審査員も変わるし、そのための準備や練習が大切になってきます。また、ファッションや流行を研究する必要もあるので、継続していくことでテクニックや感性が磨かれていきます。それが、サロンワークにおいても成果として現れ、徐々に指名のお客さまも増えていきました。自分の中で、創作することの楽しさが芽生え、ヘアアーティストを志す気持ちが高くなってきた頃です。そんな日々を過ごしながら、そのサロンでは約7年間もお世話になりました。当時は、独立して自分のサロンを持ちたいとか、実家に戻って家業を継ごうとかは考えていなかったですね。もっと、自分自身を高めて、美容師として追求していきたいと考えていました。ところが、父の体調が悪くなったのをきっかけに実家から呼び戻されました。

アメリカで知ったトータル美容とカラーリストの存在

当時、父は2店舗を経営しており、立地条件が良くて閉店するのはもったいないという理由で金沢文庫の店舗を任されました。それが、最初のアキラヘアデザインズというサロンです。理容室を閉店して、白とオレンジのポップなイメージの美容室をオープンしました。私が27才の時です。シンプルで新しいデザインが評価され、「商店建築」という店舗などのインテリアデザインを紹介する雑誌にも掲載されました。当時は、まだ先輩や友人でさえも自分のお店を持っている人がほとんどいなかったので、経営の不安はかなりありました。なにせ、店長やマネージャーなど、管理職に就いたことがなかったもので…。97年頃にアメリカのロスに勉強に行ったのですが、今になって、その事がすごくヒントになっていると実感しています。当時のアメリカでは既にトータルビューティーが確立されており、「カラーリスト」という地位も確立していました。日本ではようやくカラーリングが浸透し始めた頃だったので、とても驚きました。ベストオブL.A.のカラーリスト部門に日本人が選ばれていたことも大きな衝撃を受けました。

bianca 代表。神奈川県出身。横浜商業高等学校別科卒業。1店舗を経て独立。実家の支店を改装して1999年3月にaquira hair designsをオープン。2008年5月に移転し、鎌倉市由比ガ浜にbianca kamakuraをオープン。2009年3月に横浜市金沢文庫にbianca dueをオープン。現在サロンワークを中心に、撮影、コンテスト審査、セミナー講師、商品開発等を行う。スタッフ全員がスペシャリスト制で、ケアリストからカラーリストを経てスタイリストになるシステムを構築。カラーリスト育成の結果、ホイルワーク比率が60%を超えるカラーデザインに自信を持つサロンを展開。年間70回以上の外部セミナー受講からサロンワークに落とし込み成果を生むbianca流の教育システムを確立。スタッフ全員が優勝や入賞経験を持つコンテスター集団となり、鎌倉から発信をし続けるデザイナー集団を目指している。

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