





本田 真一

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何かを捨てるのではなく、別のものに形を変えて引き継いでいく |

-- ご自身でサロンをオープンされるに際して、継承したことと刷新したことは何ですか。 |


初代である祖父のお店はバーバーでしたから、父の代になってレディースにもフィールドを広げたことは、祖父にとっては「うちを潰す気か!」というくらいの一大事だったと思います。
父は理容室を進化させ、発展・継承させていくためにマインドを変えたり、何かを捨てながら新しいものを受け入れたりしてきました。
僕もその変化の様子をそばで見てきましたが、今の時代は何かを捨てて新しく始めるというより、何も捨てずに別のものに形を変えて引き継いでいくサーキュラーエコノミー(循環型経済)にシフトチェンジすべきではないかと思うんです。
それが新しい力になると思いました。
理美容業は消費するものがとても多い職種です。
カラー剤やシャンプーなど、人を美しくすればするほど、そのバックグラウンドでは環境に負荷をかけています。
自分のやりたいことを突き詰めて売上を上げるだけでなく、社会に配慮して働くことと向き合いながら家業をどう継いでいくかを考えなければなりません。
お取引している企業の方々と協力し合うことも大切です。
僕だけでなくスタッフも同じで、自分のやりたいことをするだけでなく、社会に対して何か貢献できていないと働いている意義が感じづらく、満足して働けないと思うんです。
大量生産、大量消費がベースだった時代は常に数字に追われていました。
売上至上主義の文化はまだ残っている部分もあり、もちろんビジネスとしてはそこもしっかり考えなければ成立しないのですが、売上を上げれば上げるほどゴミを出しているという現実と向き合い、サーキュラーエコノミーを追求することが課題だと考えています。
僕は3代目なので祖父や父の歴史がある分、とても幅広く方々との関わりがあります。
それを今後、僕がどう生かしていけるか、そういった方たちと一緒にどんな新しい未来をつくっていけるかが鍵になると思っています。










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