





本田 真一

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有名メゾンのコレクションに携わり、ふと疑問が湧いた |

-- 12年間の海外生活を経て、帰国されたのはなぜですか。 |


1999年に渡仏し、最初はパリのサロンで働いたのですが、フランス美容はフランス人がやるものという文化の中で、ブラックカルチャーを意識した格好をしていた僕はなかなか受け入れてもらえませんでした。
自分がカッコいいと思っていることがかえって仇になる、自分のスタンダードが海外のスタンダードに当てはまらないこともある、それを知ったことが海外生活の第一歩でした。
その後ロンドンに渡り、ヴィダル・サスーンのスクールに通ったのですが、2005年にヴィダル・サスーンのアートディレクターを務めていたPeter Gray氏のアシスタントになったんです。
サロンで働くのではなく、ファッション業界のヘアアーティストとして彼と共に世界中を一緒に回り、様々な有名メゾンのコレクションに携わらせていただきました。
ロンドンで8年間活動した後、ニューヨークでファッション業界のアーティストとして活動。
これは僕の夢が叶った瞬間でもありました。
しかし、コレクションなどの華やかな世界の裏側には、美しいものをつくればつくるほどモデルの髪や頭皮を傷めさせているという現実があります。
その先に未来はあるのだろうか……そんな思いを巡らせていたときに、神奈川県・辻堂に新しく「テラスモール湘南」という商業施設ができるから、そこでサロンをやってみませんかとお声をかけていただいたんです。
当時はサロンの最先端といえば東京というイメージが強かったのですが、海も山もあって自然と共存している辻堂という地で、心地よさとかカッコよさを提供できれば面白いのではないかと思いました。
僕はそれまでパリ、ロンドン、ニューヨークという大都市を活動の拠点としてきましたが、首都圏から少し離れた場所からいろいろな発信をしていくことが新しい挑戦になるのかなと。
そこで2011年に帰国することを決意しました。










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